自宅の環境安全クイズを公開しました。
自宅の環境安全クイズ (Fall prevention awareness quiz in home environment)
Gerontological Nursing Science, Graduate School of Nursing, St. Luke's International University
歳を重ねるごとに、睡眠の質が低下しやすくなります。
・寝つきが悪い、なかなか眠れない
・夜中に目が覚める
・早朝に目が覚める
など、何種類かの睡眠の問題が現れやすくなるのが老年期です。
寝つきを良くするための工夫を紹介します。
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新型コロナウイルス流行のため、3密を避け、不要不急の外出自粛が求められて1か月が過ぎました。
外出自粛のために散歩もままならず、昼間元気に活動できる機会が減っています。
ここでは、日中元気に過ごし、夜は気持ちよく眠るために、”うち”での日中の過ごし方の工夫を紹介します。
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新型コロナウイルス流行のため、3密を避け、不要不急の外出自粛が求められて1か月が過ぎました。
以前は、太陽の光を浴びて好きな時に外出し、運動のために散歩し、友人と楽しい会話をして、昼は元気に活動、夜は自然と眠りに誘われていた方が多いと思います。
しかし、外出自粛のために散歩もままならず、人と対面してゆっくり楽しく談話もできなくなり、心配事が増えて自宅にこもると、夜もなかなか寝付けないこともあるでしょう。
夜眠れないと、体の疲れも取れず次の日に眠気が残り、元気な気持ちで過ごせなくなりします。
ここでは、日中元気に過ごし、夜は気持ちよく眠るために、ご自宅での工夫を紹介します。
1日の生活のリズムに合わせて、みていきましょう。
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【リーフレット】高齢者のための元気に過ごす生活リズム編(朝版)
【参考文献】
免疫力を高め、コロナウィルスに負けない体を作るためには健康的な食事が欠かせません。
外出自粛が続いていますが、美味し く、楽しく、食事をするには噛んで「飲み込む力」を維持することが重要です。
そして飲み込む力を維持するこ とが誤嚥性肺炎の予防となります。
最近むせやすくなった、活舌が悪くなったという症状は、飲み 込む力が弱くなってきたサインです。
「食べることは生きること!」第2弾として、嚥下体操を やってみませんか?
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参考文献
「お口の機能」が低下すると、食べ物をうまく飲み込めない、食べ物やお口の中の細菌が肺に入やすくにる、そして誤嚥性肺炎を引き起こす原因となります。
また、食べ物を食べづらくなることで食欲がわきにくくなり、栄養状態が落ち込み、その結果免疫力も低下してしまいます。
「食べることは生きること!」。お口の健康を維持して元気にStay homeを安心して過ごしましょう。
チェックリスト付きパンフレットの印刷はここから。
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参考文献
フットケアの大切さ
足は全身の健康状態を知ることができる「窓」。
長年の生活習慣とともにさまざまな足のトラブルが増加しています。
特に高齢期におこりやすい転倒・骨折を予防するためには、足の爪切りや足浴、靴の選び方、歩き方などの日頃の足全体の手入れ(フットケア)がとても大切です。
ご自分の足をチェックしてみましょう。
①足
むくみ
水ぶくれ
掻き傷
乾燥
皮膚の色
ゆびの間
ジクジク
皮膚のめくれ
傷
タコ
ウオノメ
②足の甲
発赤
腫れ
ゆびの甲
発赤
タコ
ウオノメ
③爪
爪の色
巻き爪
変形・肥厚
爪のまわり
発赤
腫れ
④かかと
靴づれ
乾燥
ひび割れ
足の裏
皮膚の色
乾燥
タコ
ウオノメ
皮下出血
傷
足浴や入浴で日頃のケアを
①温浴によって血行がよくなります。40° 程度の湯温で行います。
②皮膚がやわらかくなり、角質を取りやすくします。
③皮膚を清潔にします。
④リラックスできます。
⑤皮膚の適度な保湿を保ち、乾燥・蒸れなどを避けることができます。
転倒しにくく、足にあった靴選びのポイント
①足に合った靴を選ぶときには、サイズのほかに、土踏まずのアーチと足の甲のアーチが重要になります。
②土踏まずのアーチが低すぎると足のバネが利かずに力がうまく伝わらず、アーチが高すぎると圧迫感と痛みが生じます。
③足の甲のアーチがしっかりしていないと足の形が崩れやすい。ひも靴であれば、足の形に合わせて微調整できます。
④はきやすく脱ぎやすいが、勝手に脱げない(甲の部分をマジックテープなどで止めるタイプもよい)。
転倒しにくい靴のポイント
①つまずきにくいことと
②簡単に脱げないこと。
③ひも靴はしっかりひもを締められれば問題ないが、指先の力が衰えた高齢者には、ひもがほどけやすく、かえって危険な場合があります。
以上のように、足の皮膚(乾燥、タコ、ウオノメ)、爪(肥厚、巻き爪、変形)、足型(外反母趾)のトラブル、およびむくみや冷えなどの問題を正しく把握した上で、適切にケアし、正 しい靴選びによって正しく歩くことがとても重要です。
「看護ネット」からも公開しています。
作成者 聖路加国際大学大学院老年看護学 亀井智子
これは、自宅内での転倒を防ぐことを学ぶために開発した模型です。↓
台所、居間、寝室、トイレ、浴室、階段、玄関を模型で再現しています。
高齢者の転倒発生の頻度は一年間に20~30%と、若い世代と比較して高いと言えます。(20歳位の世代の転倒発生は一年間に1%程度です。)
当研究室からの研究成果に基づく情報をお届けします。「看護ネット」でも公開しています。
①転倒が原因で、けがや骨折する頻度が高い
②転倒が原因となり、入院治療が必要となることがある
③転倒直後には打撲しただけと思っていても、数時間、数日後に症状が現れて重篤化することがある
④骨折してしまい、外科的治療を行った場合、元のように生活行動が自立するまでにリハビリテーションを続ける必要がある。
⑤転倒後に家に閉じこもりがちとなり、下肢筋力の低下が生じて寝たきりへとつながる負の循環に陥りやすい
⑥「転倒恐怖症」と呼ばれる転倒がきっかけで外出することが怖い、外に出たくないという気持ちに陥りやすい
2.自宅の内と外のどちらの転倒発生が多いか?
筆者らの東京都中央区内の調査では、自宅内と外での転倒発生は、約半々でした。自宅の中も外も同じように注意することが必要です。
3. 高齢者に安全な住まいとは、
①部屋や廊下など移動が安全
②明るさがある
③冬季などでは部屋や浴室、トイレに温度差が少ないこと
④収納物が、無理なく取り出せる
などです。
部屋の移動の時には、廊下などの通り道に段差などの障壁はないほうが移動しやすいといえますが、マンションなどでは段差解消は難しい場合もあります。
出入リロや廊下の段差をなくし、十分な幅をとることはもちろん、照明の明るさや、浴室の温度差の解消も安全の点から必要です。
歩いたり、立ったり、座ったりする動作が安定した姿勢で行えるように、手すりや腰掛け、背もたれなどを適切な位置にあると良いでしょう。
4. 高齢者にとつてより安全な住まいを実現するためのポイント
ではまず、下の家はどこに問題があるか考えてください。
高齢者が日常生活の多くの時間を過ごす居間(リビング寝室での転倒は、敷居のような小さな段差、カーベツトの端の めくれ、電源コード、床に置かれた雑誌・新聞などの障害物によって起こります。床に物を置かないようにして、日常の何気ない生活の場の整理・整頓を心がけましょう。
廊下は、トイレに往復するなど生活する上で必ず使用する場所ですが、荷物、新聞などの障害物やすべりやすいマット、ワックスがけをした床、脱げ易いスリッパ、夜間の照明不足などにより転倒につながる場所です。
高齢者が使用する階段は勾配が緩やかなほうがよいでしょう。一般的な階段は40度ですが、30度ぐらいが望ましいといえます。勾配が激しく、昇り降りが大変な場合は1階に生活場所を変更をしたほうがよいでしょう。
浴室は、身体の清潔を保つだけではなく、リラックスして一日の疲れを癒したり、意欲回復には大切なものです。高齢者が安全に入浴するためには、洗い場、浴槽、脱衣室をすべりにくくする工夫が必要です。また、洗い場と浴槽の段差を少なくすることも大切です。
加齢に伴い、排尿回数が増え、トイレの使用頻度や使用時間も増えます。トイレまでの廊下は安全か、トイレの照明は明るいか、入り口に段差はないか、寝室に近いか確認しましょう。
和式トイレを洋式トイレに変えることは大掛かりな工事を行わなくても可能です。
視力や暗順応(明るい所から急に暗い所へ行った時の日の調節力)の低ドにより、夜間、暗い廊下から急に明るいトイレヘ人ると目が慣れるまで見えにくいことがあります。徐々に明るくなる蛍光灯もありますので利用するとよいでしょう。冬場など室温の急激な変化は高齢者には負担となり、トイレで倒れる原因となりますので、トイレの温度を保てるようにしましょう。
ご自宅について下記の項目をチェックし、1つでも該当項目があれば、安全対策を行う必要があります。
(環境危険スケール(North」dge et a1 1995)に加筆)
作成 聖路加国際大学大学院老年看護学・教授 亀井智子
外出自粛が続く中、自宅でできる運動を継続することは、健康維持のほか、下肢筋力やバランス維持力の低下を防いで、転倒を予防するためのにとても重要です。
①運動できる安全なスペースを確保しましょう
②運動中の転倒を防ぐために、滑りやすいスリッパや靴下を脱ぎましょう
③動かすのは四肢末端から。手や足指のグーバー、腕回し、肩と首回しなど、体の末端部から始めていきましょう。
④運動の回数や強度は、自身の体調に合わせて一日少しずつ上げていきましょう。
2.運動プログラム
体操をはじめる前に
ひとりひとり関節の動く範囲や筋力の強さは異なります。イラストの人と全く同じ体勢にならなくても構いませんので、目標とする身体の部位が伸びているか、力が入っているかを感じながら行いましょう。
1.伸びる時、力を出す時は息を吐きましょう。
2.痛みが出るまで伸ばしたり、力を入れたりしないようにしましょう。
3.反動をつけず、ゆっくり行いましょう。
国立長寿医療センター研究所 疫学研究部 小坂井 留美
「看護ネット」でも公開しています。
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http://kango-net.luke.ac.jp/koureisya_kango/tentou_kossetu/taisou.html
作成 聖路加国際大学大学院老年看護学教授 亀井智子